文月悠光の待望の第3詩集は、
わたしたちの恋の物語。
人の心には一匹の猫がいて、
そのもらい手を絶えず探している。
自分で自分を飼いならすのは
ひどく難しいから、
だれもが尻尾を丸め、
人のふりして暮らしている。
(「わたしたちの猫」より)
18歳で中原中也賞を受賞し、以降、活躍の場を広げ続ける詩人・文月悠光。
初エッセイ『洗礼ダイアリー』も話題の詩人が、詩の舞台で放つのは、恋にまつわる26編の物語。
あの嵐のような日々はなんだったのか……。そんなつかみどころのない恋という現象がわたしはどこか苦手でした。(中略)けれど恋愛が苦手だからこそ、なぜ人を好きになるのか、なぜ別れはやってくるのか、その不思議を言葉で解きほぐしたい欲求にかられるのです。
―あとがきより
装丁:名久井直子
仕様:四六判変形 上製 本文特色2色 112ページ