26歳、新鋭が放つ全500首、512頁のデビュー作
本書は2017年から詠まれた数千首の短歌から500首を精選し、1ページに1首を配した一冊です。
それぞれの短歌をじっくりと味わうとともに、全体でもひとつの作品として再構成しています。
512ページにおよぶ本文を布貼りの上製丸背本で綴じ、箔押しで美しく仕立てました。
装画は福田利之、装丁は名久井直子が手がけています。
【収録歌より10首】
葉桜へ光の賽が投げ込まれわたしは運でベンチに座った
貸看板に貸看板と書いてある 助手席のあなたは夢の中
藤が人語を初めて話すときそれは垂れるように不完全だった
薔薇と蜂/製氷室に蜂がいる/薔薇の溢れる製氷室に
あなたはあなた一人でもっているデパート 回転ドア回転ドア
幽霊が見える素質がきらめいて見える角砂糖の包装紙
拷問のテクニックは僕も知らない パスタをフォークの銀に巻きつける
読めば読むほどスピードアップする雪の密室とその密室論議
ふと 自分の気配がして振り返る 玄関が岬になっている
昼のバレエ教室と思ってくれたらいいから これからの友情は
装丁:名久井直子
装画:福田利之
仕様:B6変形(H123×H188×D32mm)、布張り上製、512頁