【発売即重版決定!】
新しいインターネット美学、〈リミナルスペース〉のすべて。
その誕生の過程と影響を、膨大なビジュアルとともに体系的に掘り下げる初の書籍、待望の翻訳!
豪華推薦者によるコメントの一部をご紹介
◎大森時生(テレビ東京 プロデューサー、「TXQ FICTION」「恐怖心展」)
「リミナルスペースの魅力に囚われた(僕を含む)少なくない人々にとってあまりにも必携の一冊だ!なんて、面白い本なんだろう。」
◎梨(作家、『かわいそ笑』)
「このまま帰れなくてもいいかもしれない、と思えてしまっているくらいには、危ない書籍だと言えるかもしれません。」
◎Chilla’s Art(ホラーゲームクリエイター)
「リミナルスペースって、普段なら気にも留めない場所なのに、ふとした瞬間に異様に怖く感じるんですよね。人がいない静けさとか、時間が止まったみたいな感覚とか…。」
◎近藤亮太(映画監督、『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』『○○式』)
「「リミナルスペース」に触れることは現代の最先端の恐怖感覚に触れることであり、これは私たちにかけられた新たなる呪いの名前なのだ。」
◎星野太(美学者、『崇高のリミナリティ』)
「リミナルスペースは遍在する。リミナルスペースは──遡行的に──見いだされる。それは「感染する」美学なのである。」
◎谷川嘉浩(哲学者、『スマホ時代の哲学』)
「ありふれた光景を〈裏世界〉に変質させる「リミナルスペース」の想像力は、[…]〈裏世界〉に迷い込む技法と歓喜を教えてくれる。新しい時代に、新しい恐怖を。」
◎廣田龍平(文化人類学・民俗学者、『ネット怪談の民俗学』)
「幅広くリミナルスペースにつながっていく視覚的表象を収集しており、どのページを開いても「あの感覚」が味わえる作りになっている。」
人の気配のない出入り口や階段、長い廊下、古びたホテルのロビー、寂れたショッピングモール、無機質な地下鉄の駅……。
こうした日常で目にする光景の中に、不穏さと不気味さ、そして抗いがたい魅力を見出す「リミナルスペース」は、インターネットを中心に爆発的に広がった、2020年代を代表する美学的ミームです。
例えば、社会現象となったウォーキングシミュレーターゲーム『8番出口』は、リミナルスペース的な世界観の代表的な作品と言えるでしょう。
本書で取り上げるのは、映画『シャイニング』のかの有名な長い廊下、インターネット怪談の「バックルーム」、ヴェイパーウェイヴ音楽、ブルータリズム様式の巨大建築、さらにはマグリットの絵画など。時代や分野を縦横無尽に横断しながら、リミナルスペースの美学はそこかしこに息づいています。
リミナルスペースが引き起こすのは、ただの不安な感情ではありません。
人々の記憶と想像力に深く共鳴し、心の奥底にまで響く感覚を呼び覚ますのです。
リミナルスペースの何が怖いのか?
なぜ私たちはリミナルスペースに魅了されるのか?
新しい「不安と恐怖の美学」の誕生の過程とその影響を徹底的に掘り下げる、リミナルスペース“解体新書”。
この一冊を手に取ることで、あなたの周りに潜む「異質な空間」の恐怖と魅力を、新たな視点で再発見することができるでしょう。日常の中に潜む非日常を感じたい方、アートや映画、ゲームに興味がある方にとって、必読の一冊です。